東神田経営事務所 Presents [ 緊急資金繰り対策と不良債権回収 ]

2.誰と取引をするのかが大切

 企業経営を行っていると債権の問題には必ず直面します。では債権を必ず回収するにはどうしたらいいのでしょうか。そのためには、相手の特定をしっかりと行い、契約書を整えることがまず第一です。そこで、相手の特定が何故必要なのか、どのようにするのか、について3つのポイントをあげておきましょう。お金の貸し借り、取引の開始などにあたっては最も基本的なことです。

(一) 貸したのは個人か会社か
 
まず、お金を貸すときは、個人に貸したのか、法人(会社)に貸したのか、書類の上はっきりとして置かなくてはなりません。それが曖昧ですと問題になることがあります。社長という名刺を持った人が相手でも、会社対会社としての契約書を交わしておけばいいのですが、会社対個人の契約になっていると、会社に返済を求めても「それは個人のしたことだから会社は関係ない」と突っぱねられることもあります。

(二) 取引相手を調べる
 取引相手を決めるときは、相手の企業を事前によく調べておく必要があります。大半の企業は営利社団法人(いわゆる普通の会社)でしょうから、その場合は会社設立の登記がなされているはずです。その本店所在地の登記所に出向き、商業登記簿を閲覧するか、取り寄せて確認する必要があります。こうした調査をして、相手の会社がどこにも存在しない……となれば、これは詐欺事件の可能性もあります。

(三) 名刺を簡単に信用しないこと
 ○○株式会社代表取締役○○○○という名詞を持った人物が現れても、その会社が本当に存在するとは限りません。例えば名刺には株式会社となっていても実際は有限会社だったりします。こうなると債権が生じても相手が正確に確定されていないので話が面倒になります。ですから(二)で触れたように、登記簿を調べる必要があります。登記簿を調べることによって、会社の設立時期、代表取締役、役員、資本金、事業目的などがわかります。 こうした手続きを経ないでビジネスを進めると、とても危険な状況に陥るでしょう。 この章では「債権をいかに回収するか」を念頭に置いて、今後債権の種類や性質を検討していきますが、それにはスタート時点から緻密に考えて行動しなくてはなりません。

 

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1.貸したお金が回収できない 6.息子名義の土地の担保は要注意
2.誰と取引をするのかが大切 7.担保の種類(一)
3.債権は回収できないことも 8.担保の種類(二)
4.相手の会社が倒産したら債権はどうなるか 9.担保の取り方も物によって異なる
5.債権を確かなものにするには担保が必要